« 新刊入稿完了 | トップページ | コミケ特設ページ解説 »

2008年7月15日 (火)

TRPGと創造性

前回のエントリーで、ある同人作家の方から「印刷所に対してそれはないんじゃないか」というご意見を頂きましたので、エントリーを修正いたしました。
不快に思われた方には深くお詫び申し上げます。
実は、その印刷所が実質3日で新刊を完成させてきまして、いったいどういう仕事をしたのかと、早さと凄さに驚いております。
入稿したときには「納期2週間」と言われていたものですから。
印刷所には感謝感激であります。

さて。
D&Dプレイヤーズハンドブック3.5版の「はじめに」は、以下の言葉で結ばれています。
「D&Dは想像力のゲームであると同時に、コミュニケーションのゲームでもある。だからクリエイティブに、大胆に、キャラクターに忠実にーーそして何より、楽しくプレイしよう。」
今回は「クリエイティブ」という点、つまりTRPGの「創造性」について考えてみます。

まず、TRPGにおいて何を「創造するのか」を分けてみます。

*システムを創造する
*シナリオを制作する
*キャラクターを作成する
*ストーリーを創造する
*ロールプレイを創造する

最初の「システム」を創造する作業は、ゲームデザインと言う作業です。システムのコンセプトデザインから、ルールのデザイン、ディベロップメント、背景世界のデザインなどがこれに当たります。プロのデザイナーはもちろん、アマチュアのデザイナーも多く、オリジナルシステムや同人作品として遊ばれます。

次に「シナリオを制作する」という作業は、ゲームマスターにとって最大の制作作業です。
1から作る場合でも、市販のシナリオソースを使ったり、シナリオ制作キットを使う場合でも、シナリオを作り上げたという達成感と、このシナリオを使ってプレイヤーを楽しませようという使命や期待を持つ事ができます。

プレイヤーに取って一番重要なのは「キャラクターを制作する」という事です。
ゲームによっては、「キャラクターの創造」と言っている場合もあります。
キャラクターを作成する作業には、かなり多くのルールやデータが用意されているシステムもあり、自分の望むようにキャラクターを創造する事ができます。
また、とっさの時のために「テンプレート」や「クイックスタート」と言った作成済みのキャラクターを使用する事もありますが、これもそのまま使用するという事は少なく、プレイヤーサイドで何らかの追加や修正が入る事がほとんどで、ささやかな創造と言えるでしょう。

「ストーリーを創造する」ことは、ゲームマスターがあらかじめシナリオで設定したストーリーである場合や、アドリブで出たもの、あるいはプレイヤーと共同で作り出したストーリーである事もあります。
ここで創造されたストーリーは、ゲームマスターが創造したものならシナリオを進める要素となりますし、共同で作り出したものであれば、創造したシナリオとは違ってしまう事もありますが、より密接にプレイヤーとのゲームの楽しみが進む要因になります。

最後に、「ロールプレイの創造」があります。ロールプレイこそがRPGの肝であると同時に、物語を大きく左右する要素であると言えましょう。
プレイヤーがキャラクターをロールプレイするのと同様に、ゲームマスターもノンプレイヤーキャラクターをロールプレイする必要があります。
それは、ただ単に「打てば響く」というものではなく、ボールの打ち返し、緩急や強弱、とっさの柔軟性などを含む、とても多彩な要素を含む創造の作業なのです。
ロールプレイを創造しなければシナリオに彩りを添える事はできませんし、単にサイコロの振り合いと結果の適用だけになってしまいます。
TRPGのプレイで、結果的にもっとも多く創造しているのが、このロールプレイなのです。

皆様はこれらの「創造」を楽しまれているでしょうか?
単調な「作業」の繰り返しが苦痛になっているのなら、その苦痛の部分を取り除いて、改めて創造に取り組んでみると良いと思います。

|

« 新刊入稿完了 | トップページ | コミケ特設ページ解説 »