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2007年12月12日 (水)

初心者の敵

今回は自戒の念を込めて。

初心者の敵。
それは誰でもない、「ベテラン」(クラシックD&Dの1レベルファイターではなく、本当に上級者の意)である。
それも、ベテランであればあるほど、初心者への敵になりやすい。

例えば、プレイテーブルのプレイヤー全員が、プレイ経験が少ない「ゲームシステムの初心者」、あるいは「TRPGそのものの初心者」であるばあい、この問題はほとんど発生しない。
しかし、その中に一人でも「ベテラン」が入っていた場合、以下の問題が発生する可能性があることを考慮する必要がある。

普通、あるゲームの「ベテラン」と言えば、初心者を歓迎し、ルールやテクニックを教えたり、ロールプレイの指針を示したりなどして、新しいプレイヤーにゲームを楽しんでもらおうと補助する姿勢があると言われている。
例えばD&Dで長く遊んでいたベテランは、長く遊んでいるうちに、自分なりのプレイスタイルを確立するに到る。
また、ルールと知識と経験の積み重ねに起因する理論武装をも確立している。
大抵の場合、これが良い方向に進み、キャンペーンのプレイレベルを引き上げたり、コンベンションでうまいマスタリングを披露したりして、周囲に良い刺激を与えることが多い(今回問題にする事象よりはるかに多いですよ)。
現実に、現在TRPG業界で活躍しているクリエイターは、ほぼ全ての人物がこうやって成長して、現在の地位にある。

しかしこれは「公称値」である。

特に、海外のRPGを長く遊んできた、いわゆる「左翼」と呼ばれるプレイヤーの中に、「初心者の敵になるベテラン」が存在する確率が高い。
自分なりのプレイスタイルと、理論武装を確立する過程において、「自分が築き上げた理論」に固執するあまり、自分のプレイスタイルと相いれないプレイヤーや、自分と違うプレイスタイルを持っているプレイヤーを受け入れることが出来なくなってしまうことがある。
また、自分と同等、または自分より高い経験とプレイレベルのプレイヤーには敬意を払うが、自分よりプレイレベルが低いことを明らかに見下したり、日本語版のプレイヤーを侮蔑することで、自分(たち)の知識的優位、地位的優位を誇示する「ベテラン」も少なくない。
具体例では、AD&D、D&D3.0と3.5、Battletech、Cyberpunk2.0.2.0.、Shadowrunのように、英語版のゲームを長く遊んでいて、その後日本語版が出て、これらのゲームを日本語で遊びたいプレイヤーが入ってきた時に、「ベテランの被害」が具現化する。
「ベテラン」は、日本語版から入ってきた、まだ右も左も分からない初心者を、自分の色に染めようとして、日本語のルールブックを否定し、初心者のアイデアやプロット、行動を(尊重するのではなく)否定し、「お前なんでそんな行動するの?馬鹿じゃねえの?俺の言うとおりに行動しろよ!」と自分の考えを押し付けていく。
時には、プレイヤーだけではなく、ゲームマスターにも主張を誇示する。
理由は、「原書のどこどこにこうあったからだ」

主な被害例を述べると以下の通りである。
コンベンションで、Battletechの日本語版を持ってきたマスターが、参加者からの質問タイムの時のやり取り。
「俺英語のBattletechやってるんだけど、日本語版は誤訳があるんだよ。それでもやるの?」
「すみません、間違ったままやらせていただきます

D&D3.5で、バードのキャラクターを遊ぼうとしたプレイヤーを恫喝する。

Shadowrun4thで、あるプレイヤーが、今まで2ndの日本語版を遊んでいたことを
プレイ前に言うと「何?あのSNEの糞設定で遊んでたの?ダメじゃんアレ・・・」と否定して見下しにかかる。
そして「自称ベテランの俺様Shadowrun講座」が始まる。

「ベテラン」は、「参加者同士の認識のズレによる軋轢」を悪用し、自分の考えだけを押し付けていく。
電撃文庫版D&Dが思うように普及しなかったのも、Cyberpunk2.0.2.0.の日本語版が、シャドウラン2ndと4thの日本語版が、初心者が寄りつきにくいイメージを持たれてしまったのも、全部この「ベテラン」がもたらした弊害によるものである。
(一部ではあるが)悪意のあるベテランが、(一部ではあるが)TRPGのプレイヤーの増加・拡張に、無視できない影響を与え続けていることを覚えておかねばならないだろう。

具体的な対策を示す。
一番有効なのは、こういった「原書で遊んでいた自称ベテラン」が寄りつかないような環境で遊ぶ、と言うことである。
例えば、発売されたばかりの新作RPGであれば、プレイヤーもマスターもみんな同じ位置に立てる(経験による誤差を制御できる)ので、かなり被害の発生を押さえられる。
また、先に述べた通り「自称ベテラン」が多いのは洋モノRPGで遊んできたプレイヤーばかりなので、新しくなくとも国産RPGで遊べば、これもかなり有効な対策と言えよう(例外として、「俺ソードワールド」とか「俺アーバンアクションRPG」とか「俺レゲネイドアクションRPG」はいるが)。
もちろん「全員初心者」であれば、こんな問題は起こりえないので安心である。

初心者に「ベテランだから頼れる」と言うのは、実は嘘だと言うことを書かなければならないのが、非常に残念である。

参考:http://d.hatena.ne.jp/SIN_Snake/20070911のコメント部分

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