恐怖!グラスランナー殺し!
101個目の記事としてはどうかとも思いますが、まぁ記念なので。
ソードワールドRPGのキャラクター種族グラスランナーと言えば、身長1メートルほど、濃い肌色、放浪を好み明るくおめでたい性格で、魔法を使えない代わりに、植物や昆虫との意思疎通が可能といった特徴があります。
ルーンマスター技能を一切使えないため、選ぶ冒険者技能と言えばシーフかレンジャーかバード。
戦闘能力は全くといっていいほどなく、高いのは回避能力と使いどころのない精神力。
という訳で使いどころは敵味方問わない呪歌くらいしかなく、シーフ技能を使う場面以外ではパーティーのお荷物と言われることもしばしば。
このため、グラスランナーはプレイヤーキャラクターとしてあまり歓迎されません。
今回ご紹介するのはその究極です・・・
他県のコンベンションに、プレイヤーで参加したときのことです。
そこは、当日参加OKのイベントで、GMは主催者側が用意するタイプでした。
広告はDMとインターネットのみです。
同人誌即売会系の、小さな女の子も、たくさん参加しているイベントでした。
テーブル数は4〜8くらいで数十人規模のイベントでした。
「マンチキンなプレイヤー多いから、気をつけてくださいね」
主催者の方から親切に教えていただきました。
マンチキンとは、ここでは、マナーの悪いor悪質な参加者の意味で使っているようです。
今日は自分はプレイヤーだし、関係ないやと思ったのですが大甘でした。
後に「ロールプレイヤー(自称)の真の恐怖」を知ることになります。
(ここでは、プレイヤーがキャラクターになりきったつもりのプレイを指します)
全卓ソード・ワールドRPG(以下SW)なので、選択の余地なくSWです。
マスターは、イベントでマスターするの初めて、という女性です。
キャラメイクが始まりました。
プレイヤー8人いるし、他の方は強いキャラ(能力値ボーナス+3〜+4)振り直して作っているので、グラスランナー作ることにしました。
もきもきとしゃべる、かわいい男の子を作るつもりでした。
「グラスランナー?
呪歌うたったら殺すよ。
裏切っても殺す。
じゃましても殺す、
騒いだら殺す。
役にたたんと殺す」
他のプレイヤーから強いクレームです。
過去にひどいプレイした人がいるらしいです。
「いや、むしろ、作るな。作ったら殺す」
「個人の自由だろ。別にいいじゃないか」
プレイヤー同士で、口論が始まりました。
マスターはおろおろして何も言いません。
私はだまって見ていました。
結局、スタッフの介入により口論は終わり、私のキャラクターはなんとか承認されました。
プレイが始まりました。
冒険者の店で依頼をうけてはじまるシナリオのようでした。
開始するとすぐに、「マスター、私のキャラクターはグラスランナーに前回裏切られて仲間が死んでいるので、奴らを見たら殺すことにしています」
プレイ開始3分以内に、キャラクターが殺されたことはありますが、開始直後に、パーティーの仲間から斬りかかられたのは、初めてです。
ほかの仲間が止めたので、死なずにはすみました。
(このくらいのひどい目にあった方は、全国にはたくさんいるでしょうね)
衛兵も来たのでしぶしぶ仲直り?して依頼の仕事をやり始めました。
私のキャラは、こまめに情報集めて、せっせと働いていました。
「グラスランナーは陽気で、おめでたい種族なので、魔法打ち込んだり殴られたくらいでは、文句言ったり、恨んだりしないよな」
私は『オッペルと象』の象のような、平和でのんきなつもりで、もきもき言って遊んでいましたが、それが彼のカンにさわったようです。
ダンジョンのなかでどちらの扉を開けるか、パーティーで考えていると彼は言いました。
「こっちの扉を開けろ。」
「みんなかんがえているし、リーダーがまとめるまで待とうよ」
「いいから、開けろよ」
彼は激昂して、私の前髪を右手でつかみ、引き寄せて顔を近づけさっさと開けろと強い口調でいいました。
ここで私の取れる良い意思決定とはどのようなものでしょうか?
- 彼の顔面に頭突き
- 警察に通報
- スタッフを呼ぶ
- 「もきもき」いって説得する
- 扉を開ける
これは当時ネットで出回った有名なエピソードで、いろいろな異説もあり、2001年に一度紹介したのですが、やっぱり風化させちゃいけないと思って再掲しました。
このごろ、「ロールプレイ重視」と称して、プレイヤーの感情を無修正でロールプレイに乗っけてくる人がいるんですが、何事もやり過ぎはいかんよなぁと思うのです。
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